結論:月額0円でも、ちゃんと「運用」できている
「無料ホスティングって、なんか不安じゃない?」
正直、僕もそう思っていました。でも1ヶ月運用してみた結論は、**「何も困っていない」**です。サーバーが落ちたこともなければ、表示が遅いと感じたこともない。月額0円なのに。
立ち上げ約1週間で
git push(コードをサーバーに送る操作)のたびに自動ビルド
一度も落ちていない
この記事では、1ヶ月間の運用で実際に何が起きたのかを、数字と体験で正直に記録します。コスト構造の詳細は別記事にまとめているので、ここでは**「日々の運用がどうだったか」**にフォーカスします。
このブログの1ヶ月を振り返る
まずは、立ち上げから今日までの流れを時系列で。
サウナブログのテンプレートを流用して、Astroプロジェクトを初期化。その日のうちに最初の記事を公開。サウナブログで蓄積したCLAUDE.mdやルールファイルがあったから、ゼロからではなく「80%完成した状態」からのスタートだった。
Tailscale + Termiusで、スマホ(Galaxy Z Fold7)からブログを更新できる環境を整備。会社の駐車場や昼休みの散歩中にも記事が書ける体制に。
Claude Codeのエージェントチーム(Agent Teams)に市場調査を依頼。複数のAIエージェントが互いにディスカッションし、合意形成しながら競合分析と戦略設計を約1時間で完了。同時にサイトのカラーパレットをダーク×シアンのテックエディトリアルに一新。
Cloudflare Registrarで ai-to-kurasu.dev を取得。GitHubリポジトリとCloudflare Pagesを接続して、git pushで自動デプロイされる環境が完成。
アクセス解析とSEOの基盤を整備。AIにスクリーンショットを見せながら設定したら、15分で完了。shikiによるコードハイライトも追加。
ブラッシュアップを重ねながら11本の記事を公開。事実確認で修正を繰り返し、全コミット数は73回に。
この「エージェントチームによる戦略策定」は、正直SFの世界でした。複数のAIが画面の中で会話しながら、市場調査→競合分析→ポジショニング→戦略提案とまとめていく。30分で大枠が完成して、そこから僕とAIでディスカッションしてブラッシュアップ。絶対に自分ひとりではできない精度の戦略が、約1時間で手元にありました。
振り返ると、立ち上げから本番公開まで約3日。WordPressの時は、サーバー契約→テーマ選び→プラグイン設定→デザイン調整で1週間以上かかっていたことを思い出すと、この速さは異常です。
「git pushしたら公開」の快適さ
1ヶ月運用して一番変わったのは、記事を公開するまでのステップ数です。
WordPress時代の公開フローはこうでした。
- XMindで記事構成を思考&整理
- Wordで記事を執筆
- PowerPointで図解を作成&画像化&容量圧縮
- WordPressの管理画面にログイン
- Wordの文章をWordPressに貼り付け
- デザインを整える
- アイキャッチ画像を設定
- カテゴリ・タグを設定
- SEO設定(Yoast等のプラグイン)
- 「公開」ボタンを押す
今はこうです。
- Claude Codeに「記事を書いて」と伝える
- ローカルで表示確認
git push
以上。 git pushした瞬間に、Cloudflare Pagesが自動でビルドを開始して、だいたい1〜2分後には本番に反映される。管理画面にログインする必要もなければ、プラグインの設定画面を開く必要もない。
この「pushしたら公開」という体験に慣れてしまうと、もうWordPressの管理画面には戻れないと思います。
補足: Cloudflare Pagesには「プレビューデプロイ」という機能もあります。mainブランチ以外にpushすると、本番とは別のURLでプレビューが見られる。ただ正直、僕は使っていません。ローカルの pnpm dev で確認して、そのままmainにpushしています。個人ブログなので、そのくらいの気軽さでいい。
正直、不便だったこと
いいことばかり書いても信用されないと思うので、正直に不便だったことも書きます。
画像の管理が少し面倒…だった
WordPressなら、管理画面にドラッグ&ドロップで画像をアップロードできました。最初はWebP形式に変換して、圧縮して、保存して…と手間でした。
でも今はClaude Codeとの会話でルール化して、ほぼ全自動になっています。「どんな角度で何を撮ればいいか」をAIに出させて、撮った写真をJPEGやPNGで渡すだけ。AIがベストな写真を選んで、WebP圧縮して、透かしを入れて、記事に差し込んで、ファイルも自動で整理してくれます。
面白いのは、WordPress時代のボトルネックだった「記事構成の思考」「文章執筆」「図解作成」がAIでほぼ解消されて、今は自分が写真を撮ることが一番のボトルネックになっていること。でも写真撮影は構成思考や文章執筆より圧倒的に短時間で終わるので、ボトルネック自体がほぼなくなりつつあります。
管理画面がない不安
これは完全に「慣れ」の問題でした。
WordPressには管理画面があって、記事一覧、アクセス数、コメント、プラグインの状態が一目でわかる。それがないのは最初、少し不安でした。「ちゃんと公開されてるかな?」「ビルド失敗してないかな?」と何度もCloudflareのダッシュボードを見に行った。
1週間もすると、この不安は完全に消えました。git pushして、1〜2分待って、サイトを開けば反映されている。それだけのことでした。
「ちょっとデザインを変えたい」のハードル
WordPressなら、管理画面の「外観」→「カスタマイズ」で色やフォントを変えられました。
今は、Claude Codeに「ここの色を変えて」と伝えて、CSSを変更してもらって、確認して、pushする。結果的にはWordPressより自由度が高いのですが、「ポチッと変える」手軽さはない。その代わり、Claude Codeが「この色ならこっちのほうがコントラスト比が良いですよ」とプロ目線で提案してくれるので、仕上がりはWordPressの時より良くなりました。
WordPress時代と比べて変わったこと
「記事を書く以外の作業」がほぼ消えた
WordPress時代は、記事を書く前と後に大量の作業があった。XMindで構成を練り、Wordで文章を書き、PowerPointで図解を作り、画像を圧縮し、WordPress管理画面でデザインを整え、プラグインを設定する。記事の「中身」を考える時間より、段取りと単純作業の時間のほうが長かった。
さらに月1〜2回、「本体のアップデート」「テーマのアップデート」「プラグインのアップデート」が来て、「更新したら壊れないかな」とドキドキしていた。「SEOプラグインはYoastかAll in Oneか」「キャッシュプラグインは何がいいか」。この手の調査に何時間もかけていた。
今はその全部がない。必要な機能はClaude Codeに「作って」と言うだけ。技術的なメンテナンスはAIが作業の流れの中で勝手に対応してくれるので、僕は存在すら認識していない。記事の中身だけに集中できる環境が、初めて手に入った。
PV65。それでも続けている理由
正直に公開します。このブログのGA4データです(4/6時点)。
GA4を設定したのが4月2日なので、まだ5日分のデータしかありません。
| 指標 | 4/2 | 4/3 | 4/4 | 4/5 | 4/6 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ページビュー | 5 | 15 | 15 | 21 | 9 | 65 |
| セッション | 3 | 9 | 8 | 14 | 5 | 39 |
5日間でPV65。まだほとんど自分のアクセスです。Search Consoleを見ると、Google検索からのクリックが3回、表示が20回(平均掲載順位約9位)。少しずつ検索結果に表示され始めている。まだ3クリックですが、ゼロと3の差は大きい。
普通に考えたら、「まだほぼ誰にも読まれていない」。でも僕はこの数字を見て、落ち込むどころか**「まあそうだよな」**と思いました。開設して1週間だし、Googleからの評価が始まるのは3ヶ月以降と言われている。焦る場面ではない。
理由は2つあります。
1つ目は、そもそもまだSEOが効くタイミングではないから。 Search Consoleに登録したのも4月2日。Googleにインデックスされて、検索結果に表示されて、クリックされるまでには最低でも2〜3ヶ月かかる。1ヶ月目にPVを気にしても意味がない。
2つ目は、「月額0円」の精神的な強さ。 WordPressの時は月1,000円以上のサーバー代を払っていたので、「元を取らなきゃ」というプレッシャーが常にあった。PVが伸びないと「お金を捨てている」気分になる。でも今は月額0円。年間のドメイン代$13.42(約2,000円前後)だけ。PVゼロでも赤字にならない。 だから焦らずに記事を積み上げることに集中できる。
この「やめるハードルの低さ」は、始める前は気づかなかった大きなメリットでした。
AIに聞いても出てこなかった「運用の勘所」
1ヶ月運用していて、「これはAIに聞いても答えが出ないな」と感じた場面が何度かありました。
どのタイミングで記事を公開すべきか
AIに「ブログの記事はどのタイミングで公開すべきですか?」と聞くと、「朝の通勤時間帯が読まれやすい」「火曜と水曜がエンゲージメントが高い」といった一般論が返ってくる。
でもこのブログはまだ立ち上げ1ヶ月目で、そもそも読者がいない。「最適な公開タイミング」を考えるより、1本でも多く書いてインデックスを増やすほうが先。そういう「今の自分のフェーズに合った判断」は、AIからは出てきませんでした。
サイトの方向性が合っているかどうか
「非エンジニアのAI活用ブログ」という方向性で始めたけど、1ヶ月目は不安になる。「この方向で合ってるのかな」「もっとニッチなほうがいいのかな」。
AIに聞くと、もっともらしい分析をしてくれる。でも最終的に「これでいく」と決めるのは自分。AIが出す分析は「一般的な市場」の話であって、「僕のブログ」の話ではない。
「納得してから出す」が早くなった
僕は今も昔も、自分がある程度納得してから公開するスタンスは変わっていません。「60%の完成度でとりあえず出す」というやり方は、正直しっくりこない。
変わったのは、納得できる状態に到達するスピードです。AIによって文章もデザインもグラフも劇的に早く仕上がるようになったので、「完璧を目指す」と「早く出す」が両立するようになった。
ただし、画像だけは後回しにすることがあります。文章・デザイン・グラフが固まっていれば先に公開して、画像は後から差し込んでいく。そういう意味では「100%じゃなくても出す」運用はしています。ただそれは妥協ではなく、コンテンツの核が完成しているなら、読者に早く届けた方がいいという判断です。
共働き×子育てでも続けられる理由
実はこのブログを始める前に、WordPressで一度ブログを完全に挫折しています。子どもが小さい中、朝5時過ぎに起きて作業して、夜は子どもが寝た後に作業して。それでも全然進まなくてフェードアウトした。
今回また始められたのは、作業スタイルが根本的に変わったからです。
WordPressの時は、まとまった時間が必要でした。文章の構成を考えるのも、デザインをポチポチ整えるのも、パソコンの前に座り続けないとできない。声をかけられるのも嫌だったし、奥さんも気を使ってくれていた。お互いにストレスでした。
今は違います。AIに指示を出して、待っている間に家事ができる。子どもが騒いで奥さんが困っていたら、助けに行ける。ちょっとしたアイデアはGoogle Keepにメモしておいて、後でそれを手がかりにAIに聞けばいい。細切れの時間でも、質の高いアウトプットが出せる。
面白いことに、これは自宅に家庭用サウナを設置した時と同じ構造でした。以前は外のサウナに行くと1〜2時間は奥さんに子どもを任せることになる。でも自宅サウナなら、何かあったらすぐ助けに行ける。その安心感がお互いのストレスを解消した。
AIブログも同じです。PC張り付き作業が、「指示出して待つ」に変わったことで、何かあったら助けに行ける安心感が生まれた。
奥さんからは「パソコンに張り付いてないのがいいね」と言われました。それから「前より楽しそうにやってるね」とも。
楽しそうに見えるのは、たぶん自分が想像していた以上のものが作れるようになったから。WordPressの時は、こだわってこだわって作っても素人品質だった。今は自分の思いを伝えるだけで、想像以上のレベルでアウトプットが返ってくる。それが純粋に楽しい。
1ヶ月やってみて思うこと
月額0円でブログを運用して1ヶ月。わかったのは、「月額0円」の本当の価値は、金銭的な節約ではないということです。
もちろんWordPressより年間数万円安くなるのは事実。でもそれ以上に大きいのは、「失敗しても痛くない」という安心感。
年間$13.42(約2,000円前後)。1日あたり約5円。この金額なら、仮にブログが軌道に乗らなくても、「まあいい経験だったな」で済む。だから思い切って記事を書けるし、思い切ってデザインを変えられるし、思い切って方向転換もできる。
WordPressの時は「月1,000円払ってるんだから」というプレッシャーが、知らず知らずのうちに自分の行動を制限していたんだと思います。
まとめ
この記事のポイント
- 月額0円のブログを約1週間運用した結果:11記事・73デプロイ・ダウンタイム0回
- 「git pushしたら公開」のワークフローは、WordPress管理画面より圧倒的に快適
- 画像管理もClaude Codeで自動化。管理画面がない不安も1週間で消える
- 5日間でPV65、検索クリック3回。焦らないのは月額0円だから。「元を取らなきゃ」のプレッシャーがない
- 「月額0円」の本当の価値は節約ではなく、失敗を恐れずに続けられること